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2022 年度 研究成果報告書

高機能性タイヤ開発のための高感度原子ダイナミクス測定法の開発

研究課題

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研究課題/領域番号 19K20600
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分80040:量子ビーム科学関連
研究機関東北大学 (2021-2022)
京都大学 (2019-2020)

研究代表者

齋藤 真器名  東北大学, 理学研究科, 准教授 (80717702)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード原子・分子ダイナミクス / 放射光 / 準弾性散乱 / 核共鳴散乱 / メスバウアー / ゴム
研究成果の概要

本研究ではまず時間領域干渉計法を高度化することで、測定の効率を2倍程度向上しさらに微視的構造が時間的に緩和する様子のより明瞭な可視化が可能となった。この新手法を用いることで、ポリブタジエンゴムにシリカナノ粒子を添加するとJohari-Goldstein(JG)緩和が遅くなることが分かった。次に、シリカナノ粒子を含まないポリブタジエンゴム中に延伸ひずみを与えると、逆にJG緩和は速くなるという結果が得られた。これらの結果から、シリカナノ粒子の添加や延伸によりJG緩和はそれぞれ鈍化、高速化するという高分子材料の物性理解や機能向上のための新規で重要な知見が得られた。

自由記述の分野

量子ビーム物理

研究成果の学術的意義や社会的意義

Johari-Goldstein(JG)緩和はプラスチックなどの非晶質固体の粘弾性特性や破壊力学特性、安定性に強い影響を与える緩和であるため精力的に研究されている。しかし、その微視的な起源(緩和の描像)は未だ明らかになっていない。本研究の結果は、ゴム中のJG緩和に対するシリカナノ粒子添加や延伸の影響を明らかにしただけでなく、JG緩和の起源に関する大きなヒントを与えるものである。本研究から得られた特異な挙動をもとにJG緩和の描像を明らかにしていくことで、微視的な構造ダイナミクスの観点から高分子物質のマクロ物性の微視的理解やその機能改善の道を切り開くことが可能となる。

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公開日: 2024-01-30  

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