これまでX線レーザーの利用研究では、単一の波長を持つ光が用いられてきた。赤外線・可視光・紫外線領域の非線形分光実験でマルチカラーレーザーや白色レーザーが広く用いられていることを鑑みると、X線レーザーの多色化はX線計測技術の応用範囲を大きく拡大し得る。本研究では、2色ダブルパルスXFELの開発および応用技術の開拓を行った。 開発した技術を利用することで、高強度X線が引き起こす「非熱的な融解過程」や「X線照射後の原子移動の遅れ」などの現象が明らかになったが、これらの発見にとどまらず今後様々な新奇現象の発見や新しい計測技術の開発が期待できる。
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