研究課題/領域番号 |
19K20611
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研究機関 | 筑波技術大学 |
研究代表者 |
西岡 仁也 筑波技術大学, 産業技術学部, 講師 (40712013)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | モーショングラフィックス / デジタルサイネージ / デザイン / 聴覚障害 |
研究実績の概要 |
本研究は聴覚障害者を対象とした緊急時のモーショングラフィックスの情報伝達効果とその利用方法について実験および評価を行う研究であるが、2021年度前半は前年度にコロナ禍の影響により被験者を対象とした実験が実施できなかったことを受けて、作成した大画面用モデルやモバイル画面用モデルの評価方法を改めて検討し実験に備えて準備を進めた。2019年度に実施した実験では機材が老朽化していたことにより、視線計測したデータから得られた情報の精度が芳しくなく、より精緻なデータを得るために新たな視線計測のための機材を購入するために検討を行った。 夏季より感染者の拡大に伴い9月以降実験を実施する予定で進めていたが、研究代表者の所属する大学が9月以降遠隔授業に変わったことに伴い聴覚障害を持つ被験者を集めることが困難になり実験の実施ができない状況となった。 本研究は評価実験の結果を論文としてまとめる他、計画の一環としてモーショングラフィックの分類とアーカイブを作成し公開することが含まれている。2021年度は、計画を入れ替えて事前にWeb公開のための機材を購入し、動画素材の作成および公開のための準備を進めた。それに伴い外部委託ではなく研究代表者がまとめることとした。Web公開に当たっては、CMSとしてWordpressを使用している。公開に先立ち、ローカル上で色、形、配置、動き方の分類を作成しそれぞれに対応する動画素材と解説のテキストを適宜準備している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は本来2019年に実験を実施、2020年に2度目の実験を行い精緻なデータを得て、それらを纏めて論文執筆及び学会発表、2021年にはWebでの公開に向けた素材の準備となっていた。 しかし、2020年にコロナ禍で計画を一時中断し、続く2021は前半に視線計測用の機材導入の準備をしていたところ後半からコロナ禍が再び広がったことにより計画全体がさらに遅れた。 そのため、2021年度は一部計画を入れ替えて実験後に進める予定であった成果公開用のアーカイブの準備および部分的に制作に取り組むことで遅れをある程度カバーすることとした。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度は前半に視線計測の機材を購入および被験者を対象とした実験を実施する。また、コロナ禍の状況に左右されない方式としてタスク課題や評価版を作成しアンケートの実施やヒアリングを実施するなど、視線計測に左右されない評価方法についても検討し質的、量的に評価する。 その結果を受けて動画素材の全体を作成し最終的にアーカイブを制作しWebで公開する。
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次年度使用額が生じた理由 |
視線計測用の機材の導入を予定していたが、コロナ禍の再拡大に伴い、実験実施の見通しが立たなくなったことにより次年度に持ち越したため。
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