研究課題/領域番号 |
19K20619
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
金 秀敬 札幌市立大学, デザイン学部, 准教授 (60780103)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | マルチモダリティ / デザイン / 感性価値 |
研究実績の概要 |
本研究は、申請者が研究活動スタート支援研究(H28~29 課題番号:16H07097)で実証・提案した評価モデル(以下、「マルチモーダル干渉構造モデル」と称する)の高度化を目的とし、「マルチモーダル干渉構造モデル」では究明できてない、評価の際に影響する「感覚器「内」の知覚情報一致可否」や馴染みがもたらす情動(=親近感)のような、多層的「干渉」情報の影響についての検証を目的とする。令和元年度の研究では、「甘さ」に着目し、感覚器「間」の正・負の効果検証を目的とする評価実験を行い、嗅覚・視覚といった感覚器「間」の寄与度について検討した。令和2年度の研究では、令和元年度の検証結果により選定された、嗅覚・視覚刺激を用い、感覚器「内」の正・負の効果について評価実験を通し、感覚器「内」の干渉効果について検討した。しかし、研究の最終年度となる令和3年度の研究である、「親近感(馴染みがもたらす情動)」が知覚へ与える影響の把握を目的にする比較研究は、新型コロナウイルスに伴う対面による検証実験及び渡航ができない状況が続いたため、令和3年度に遂行する計画の研究を1年延期し、令和4年度に実施することで、実証に最適な検証条件でのデーター収集と分析を行うことにした。令和4年5月現在、比較研究の検証については、渡航先での検証実験可否に従って実施時期を調整するだけで行えるように最終確認を行なっている段階である。また、今年度は、最終年度でもあるが、研究成果報告のための研究発表についての査読を経た結果、採択が決定されており、2つの国際会議発表を通し「マルチモーダル干渉構造モデル」に関する研究成果報告の任を果たすことにする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルスで、対面による実験不可で、比較研究が実施できない状況だったため、1年延期された比較研究については、渡航先での検証実験可否に従って実施時期を調整するだけで実行が可能で、今までの研究成果についても採択済みで研究成果報告の任を果たすことができる状況である。
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今後の研究の推進方策 |
「親近感(馴染みがもたらす情動)」が知覚へ与える影響の把握を目的にする比較研究については、渡航先での検証実験可否に従うことにする。また、今までの研究成果報告については、国際会議にての公開のうえ(2つ、査読あり)、令和4年で実施する比較研究成果は、年度中に分析して論文作成までを済ます。
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次年度使用額が生じた理由 |
【今後の研究の推進方策】で記述したように、実施できなかった検証及び成果報告の延期で生じた使用額を、令和4年度中の研究推進に使用する。
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