本研究は、申請者が実証・提案した評価モデルである「マルチモーダル干渉構造モデル」の高度化を目的とした。検証では、知覚情報および親近感のような、評価に影響する多層的な「干渉」要素による、正・負の効果検証を目的とし、嗅覚情報となる香りと視覚情報となる写真を用いた評価課題を行うことで、知覚された情報による評価への干渉効果を検討した。また、親近感(馴染みがもたらす情動)が評価へ及ぼす効果の把握を目的に、日本vs文化圏の違う被験者を対象とした比較研究を行い、馴染みの有無による評価への影響について確認し、多層的知覚情報の効果を明確にすることで「マルチモーダル干渉構造モデル」の高度化を試みた。
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