本研究の目的は、オンライン上で複数の利用者が協力して史料を翻刻可能なシステムを開発することである。特に、画像共有のための国際標準であるIIIFや、人文学資料向けの構造化ルールを定めるTEI等の国際規格に適合させることで、幅広い用途・国際的に活用可能なシステムを構築した。本システムを用いて、画像と多様なテキストデータを関連付け、「源氏物語」の本文研究支援を目指すウェブサイト「デジタル源氏物語」を公開した。更に、くずし字OCRと編集距離を活用し、テキストデータが類似する写本・版本の画像を自動推薦する機能を提供する「デジタル源氏物語(AI画像検索版)」の公開も行った。
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