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2022 年度 実績報告書

『源氏物語』の計量的な文体研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K20627
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

土山 玄  お茶の水女子大学, 文理融合 AI・データサイエンスセンター, 特任講師 (00755390)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード計量文献学 / テキストアナリティクス / テキストマイニング / デジタルヒューマニティーズ / 文化情報学 / 計量国語学
研究実績の概要

『源氏物語』は平安時代に成立した和文体の長編物語である。各時代を通じて広く読み継がれ、『源氏物語』を対象とした研究も同様に古くから行われてきた。『源氏物語』の研究テーマは多岐にわたるが、計量的な観点による研究が有効であると思われるものに作者問題と成立過程の問題がある。作者問題は『源氏物語』の第三部と称される最終13巻(匂宮三帖と宇治十帖)の作者が紫式部ではないとする見解であり、成立過程の問題とは『源氏物語』は現行の巻の配列と成立順序は相違するという見解である。
本研究ではこれらの研究テーマについて、機械学習の手法を用いることで単語の出現率などの分析を行った。その結果、『源氏物語』における他作者説を支持する積極的な根拠は認められず、他の諸巻と作者が同一である可能性が高いことを明らかにした。また、『源氏物語』の成立過程についても、現行の巻序とは異なる順序で成立した可能性を指摘した。これらの研究成果については、『Quantitative Approaches to Universality and Individuality in Language』(共著, De Gruyter, 2022)に取りまとめ報告した。また、これに加えて、本研究において用いた、文学作品のテキストデータを対象とした計量的な分析に有効な手法を『文理融合データサイエンスの基礎』(単著, 学術図書出版社, 2022)にまとめ、出版した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] お茶の水女子大学における文化情報工学の授業実践と学生の関心2023

    • 著者名/発表者名
      遠藤みどり, 水野勲, 土山玄, 伊藤さとみ, 水村(久埜)真由美, 宮澤仁, 埋忠美沙, 三浦徹
    • 雑誌名

      高等教育と学生支援

      巻: 13 ページ: 1-14

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 『源氏物語』における語の共起情報の分析2022

    • 著者名/発表者名
      土山玄
    • 学会等名
      計量国語学会第66回大会
  • [図書] Quantitative Approaches to Universality and Individuality in Language2022

    • 著者名/発表者名
      Gen Tsuchiyama
    • 総ページ数
      229
    • 出版者
      De Gruyter
  • [図書] 文理融合データサイエンスの基礎2022

    • 著者名/発表者名
      土山玄
    • 総ページ数
      132
    • 出版者
      学術図書出版社

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公開日: 2023-12-25  

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