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2022 年度 実績報告書

屋外環境における幼児のLight Touchの研究ー探索行為の性質と生態学的制約

研究課題

研究課題/領域番号 19K20644
研究機関東京学芸大学

研究代表者

山崎 寛恵  東京学芸大学, 教育学部, 特任准教授(Ⅰ種) (40718938)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワードアフォーダンス / 触 / 環境 / 探索
研究実績の概要

本研究では,幼児期に特徴的な,環境に対する機能的意味が不明瞭な手の接触に着目することにより,環境認知の発達にアプローチすることを目的とした。この目的に対して、幼児の身体・知覚特性との適合性が低いゆえに、探索的行為が高まると考えられる条件が備わった環境をフィールドとして、幼児の触を質的・量的に検証することを具体的な目標とした。しかしながら、新型コロナウィルス感染症の影響、および研究代表者の研究機関の移動により、計画段階で想定していた観察場面、手法を実施することが困難な状況となり、一部変更し、幼児が探索する環境の性質により焦点化することにより、研究を継続してきた。令和4年度は、3年目(令和3年)に乳幼児施設でのフィールドワークで収集した、3~5歳児および保育者の室内のモノを動かす行為に関する動画データについて分析、検討を行った。観察結果の一部については、生態心理学研究第14巻で報告した。また、フィールドワーク先での保育者へのインタビュー調査の内容を、同じく生態心理学研究第14巻で報告した。
研究の全体的な成果を、以下にまとめる。第一に乳幼児期の手の接触の性質を分類し、機能的不明瞭な性質の存在について確認した。第二に、幼児の手の接触の一つであるモノを別の場所に動かすという行為は、あるタスクのゴールへの系列的行為の一部として出現するものだけではなく、一見タスクや行為者自身の発達に無関係なものとして出現する場合があり、これを第一で確認した手の接触のバリエーションの一つとして位置づけた。第三に、第二で確認された行為を契機として後続する保育環境の変化から、Gibson,J.J.による生態学的アプローチの基盤となる環境の動的入れ子構造の具体を検証できることを示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)

  • [雑誌論文] 素材とレイアウトの可能性:宮里暁美氏インタビュー2022

    • 著者名/発表者名
      宮里 暁美、山﨑 寛恵
    • 雑誌名

      生態心理学研究

      巻: 14 ページ: 87~94

    • DOI

      10.24807/jep.14.1_87

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「どうしてこれがここにあるのか?」(2)―住環境のハビトゥスを成り立たせるもの―2022

    • 著者名/発表者名
      野澤 光、山﨑 寛恵、西尾 千尋
    • 雑誌名

      生態心理学研究

      巻: 14 ページ: 145~148

    • DOI

      10.24807/jep.14.1_145

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 発達:持続と変化のイベント2022

    • 著者名/発表者名
      西尾 千尋、青山 慶、山﨑 寛恵
    • 雑誌名

      生態心理学研究

      巻: 14 ページ: 33~33

    • DOI

      10.24807/jep.14.1_33

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-12-25  

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