研究課題
脊椎脊髄病疾患の予後予測システム構築のため、下記を行った。①組織の物性データの取得:軟組織入手経路の確保とシミュレーション用データ作成:上下肢に関する動物やご献体を使用した骨や靭帯の強度実験の例はあるが、研究代表者が専門とする脊髄脊椎疾患では、当教室の動物の神経を用いた引張試験解析など少なく、また組織の入手経路を確保している施設も少ない。さらに医用画像から作成したシミュレーションモデルとシミュレーションソフトに反映できる物理学的強度を求める実験データの取得手法を開発中である。生体組織の入手には山口大学獣医学部の協力を得て、遅滞なく進むように行っている。本研究内容と結果を学会、及び国債雑誌に発表した。②シミュレーション:医療画像からの骨格モデル生成:シミュレーションには、複雑な説明変数から最適解を近似することで、物理学的な応力分布を解明できる有限要素法を用いた。軟組織である脊髄の解析では、約15mm径の脊柱管内に脊髄や靭帯が存在し解析が困難であるためか、報告は少ない。研究代表者は、脊髄モデルを作成し、脊髄傷害因子を明らかにし、臨床例に対応できる脊髄と脊椎の解析を同時に行った。さらに多くの症例に対応できるように医用画像収集のためのヒト臨床研究計画の承認を得、医工産学連携で人工知能技術による高速化を図り、現在様々なモデルを作成の上、複数の医用画像から作成したモデルによる解析を行っている。 本研究も学会、及び国際雑誌に発表した。
すべて 2020
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)
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