研究課題
若手研究
近年、消化器がんの罹患者数は増加傾向にあり、消化管内視鏡検査は、診断・治療において重要なツールとなっている。しかし、内視鏡検査を行うためには、高度な内視鏡挿入技術が必要となる。特に大腸は挿入が難しく、自動で内視鏡検査が可能な方法が求められている。本研究では、自走式消化管内視鏡の実現に向けて、ワイヤーによる湾曲や空気圧による伸縮による駆動機構を備えたデバイスを開発した。このプロトタイプの動作を検証したところ、緩やかに湾曲した大腸モデルであれば、挿入方向に自走できることが確認された。
医療機器
大腸を自動で挿入できる内視鏡デバイスが実現すれば,これまで内視鏡医にしかできなかった大腸検査が,看護師や臨床検査技師などの医療従事者でも行えるようになり,内視鏡医は拾い上げられた病変部の精密検査と治療に専念できる。また,現在危惧されている医師不足の問題の一助にもなりうる。本研究では,このデバイス開発に関する基盤形成を行い,試作機で大腸モデルの挿入検証をすることで,自動挿入に向けた指針を得ることができた。