核医学画像診断装置であるPETは、511 keV対消滅光子しか測定できないため、生体の複数の機能を同時に画像化することはできない。そこで本研究では、広範囲のエネルギーの放射線を同時に撮像できる、コンプトンカメラの機能を追加したPET検出器の開発を行った。GSOシンチレータとMPPCアレイモジュールを用いた2層構造の散乱検出器を開発し、所属ラボの別プロジェクトで開発されたPET検出器を吸収体として流用することで、コンプトンカメラ機能付加型PET検出器を構成した。Na-22およびCs-137のエネルギーの異なる点線源を同時に撮像し、各々を区別して画像化することが出来た。
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