本研究は、河川・水路・湖沼といった水空間をイメージの基軸とする地域を水郷町と定義し、その広報メディアの言語表現の分析から、水空間という地域の資源を基軸としたイメージの特性を明らかにした。 具体的には、各地域における特徴的な水を基軸とした町の価値の内容として、日本海側では、火山に由来する湧水の水質を活かした農産物の生産活動、および沿岸部の水域とそこに生息する生物の生産や観察に関わる活動、瀬戸内海周辺では、河川上流の渓谷地域における自然景観を巡るアクティビティ、太平洋側では、大都市圏の立地を背景とした多様な活動コンテンツの提示、および大規模河川に由来する町の来歴の提示を、それぞれ位置づけた。
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