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2020 年度 実績報告書

ミクログリアTRPチャネルを介した脳内炎症制御による精神疾患治療機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K20760
研究機関九州大学

研究代表者

佐藤 美那 (笠井美那)  九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (90802827)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードミクログリア / TRPチャネル / うつ病 / 統合失調症 / 血液由来ミクログリア様(iMG)細胞 / フィンドリモド / アリピプラゾール
研究実績の概要

本研究では、「少なくとも一部の精神疾患患者においてはミクログリア過剰活性化が起こっており、薬剤によるミクログリアTRPチャネルを介したミクログリア活性化制御が治療になるのでは?」という仮説をたてて、その解明のために、精神疾患モデルマウス実験とともに、精神疾患患者由来iMG細胞を用いた橋渡し研究による双方向性アプローチで仮説解明を志してきた。
(1)モデルマウス実験では、研究代表者らが見出してきたマウスミクログリア細胞を用いたin vitro実験(Sato-Kasaiら2016)の妥当性を検証するために、モデルマウス(統合失調症およびうつ病関連モデル)において脳内のどのような部位でミクログリアが過剰活性化しているか免疫染色等により同定し、こうしたミクログリア活性化を特定の向精神薬およびTRPMチャネル拮抗薬が制御するか、そして、疾患表現型をレスキューするか(治療的に働くか?)を測定・解析してきた。薬剤誘導性の疾患関連モデルマウスの作製に成功し、その薬剤(フィンゴリモド)の影響を調べ、脳内の特定の部位での活性化を制御する可能性を見出すことに成功した。
(2)精神疾患患者由来iMG細胞を用いた橋渡し研究:精神疾患患者由来iMG細胞を作製し、ディッシュ上のiMG細胞にその向精神薬(アリピプラゾールを含む向精神薬)およびフィンゴリモドを投与し、そのサイトカイン応答などの影響を測定し、臨床データとの相関を解析してきた。最終年度はコロナ禍の影響で症例数は限られたが、今後解析結果をまとめて論文報告する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Plasma acetylcholine and nicotinic acid are correlated with focused preference for photographed females in depressed males: an economic game study2021

    • 著者名/発表者名
      Kubo Hiroaki、Setoyama Daiki、Watabe Motoki、Ohgidani Masahiro、Hayakawa Kohei、Kuwano Nobuki、Sato-Kasai Mina、Katsuki Ryoko、Kanba Shigenobu、Kang Dongchon、Kato Takahiro A.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 11 ページ: 2199~2199

    • DOI

      10.1038/s41598-020-75115-4

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2021-12-27  

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