研究課題/領域番号 |
19K20763
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配分区分 | 基金 |
研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
雪丸 尚美 北九州市立大学, 外国語学部, 准教授 (10593337)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 読み書き障がい / 学習のつまずき / 英語教育 |
研究実績の概要 |
本研究は、英語の読み書き障害(英語ディスレクシア)の児童生徒の指導に際して、小中学校の教員が直面する問題および潜在又は顕在するニーズを明らかにし、英語ディスレクシアの診断テストを開発することを目的とするものである。2019年度は、英語ディスレクシアの学習者の診断テストの作成に向け、福岡県内の公立小学校の英語科教員を対象に質問紙による調査を実施し、教員が英語ディスレクシアや英語ディスレクシアの児童生徒の指導について、どの程度またどのように認識しているかを明らかにすることを目的とした。2019年度の研究実績は下記の通りである。
1.先行研究の高等学校教員や小・中学校教員に対する学習障害やディスレクシアについての調査を参考に、福岡県内の公立小学校の外国語活動にかかわる教員(クラス担任または専科教員)を対象としたアンケートを作成し実施した。インタビューが可能な教員に対しては、アンケートサイトを通じて更なる意見の収集を行った。 2.アンケートおよびインタビュー後、量的および質的分析の結果に基づき、英語ディスレクシアや英語ディスレクシアの学習者に対する指導に関して教師が持つ認識やニーズを類型化した。本調査については、2020年度に論文の形で研究成果を発表する予定である。 3.本研究で行った一連の調査の結果をもとに、2021年度に外国語教育メディア学会第60回全国研究大会での全体シンポジウムに登壇予定である(当該学会は2020年度9月実施予定だったが、2021年度に延期となった)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では、2017年度に小学校および中学校教員を対象に質問紙による調査を実施し、小学校および中学校で英語教育に係わる教員が英語ディスレクシアや英語ディスレクシアの児童生徒の指導について、教師が持つ認識やニーズを明らかにすることを目的としていた。しかし、2019年度時点で小学校および中学校教員を対象とした調査を完了したところであり、全体として予定した計画から遅れている。この調査の成果の発表は2020年度に行う。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度は、研究成果を着実かつ速やかに学術論文の形で公刊すると共に、多様な手段で広報活動を展開する。さらに、英語ディスレクシアの診断テストの開発および英語ディスレクシアの学習者に対する指導実践プラットフォームの構築に着手する。
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次年度使用額が生じた理由 |
昨年度3月に当該助成金を請求した時点でインタビュー結果の分析が終わっておらず、翌年度分として請求した。しかし、分析は3月末で終了したため、論文の校正または関連書籍の購入に充てる計画である。
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