研究課題
研究活動スタート支援
江戸語の終助詞は相互承接する際に一定の順番がみえる。そこで、13種類の終助詞を分析すると、終助詞は、他の終助詞より、常に前に位置するものをA類「か、わ、ぜ、ぞ」、前にも後ろにも承接するものをB類「や、よ、い、さ、な」、常に他後ろにだけ承接するものをC類「の、ね、え、す」に分けられた。また、これらの終助詞が複合的に用いられる際にはA類→B類→C類の順に承接するという一定の体系が存在すると思われた。
日本語学
本研究は、文末に用いられている江戸語の終助詞が相互承接する際に承接順による階層性があり、一定の体系があることを明らかにした。また、終助詞の体系のなかには終助詞の意味が関係することを概略的の分析を行ったものである。このように終助詞だけを中心にして、意味と体系を明らかにしようと研究は日本語史上にみられないもので、研究史上重要な位置を示す。また現代語の終助詞の研究にも役に立つものであると思われる。