研究課題
研究活動スタート支援
本研究は,英語学習者の読み手によるグラフィックオーガナイザー(GO:文章中の情報やその関係を図式化したもの)の作成を対象とし,採点の評価者間信頼性と概要理解に与える効果について検証した。その結果,産出情報の長さの採点,適切な情報が産出されなかった場合の対応,数値を含むルーブリックに基づく分類において,評価者間で対応が異なる傾向にあった。また,GO作成は英語学習者の文章理解プロセスに作用し,概要理解を促すことが示唆された。
英語教育学
本研究の学術的な意義は,読解時の認知プロセスから読解後のテキスト記憶に至るまで,英語学習者の概要理解をGO作成がどのようにサポートするのかが明らかにされたことである。また,社会的な意義としては,概要理解を促す読解指導としてGO作成の有用性が確認されるとともに,作成されたGOを採点する際の留意点や評価者トレーニングを行う際のポイントについて示唆が得られたことがあげられる。