わが国では、国および地方公共団体による強力な保護・管理体制を前提とした「農作物の生産・流通システム」が構築されてきた。しかしながら、当該システムは、昨今の「民間活力の活用による農業競争力の強化」を目標とした農政改革を契機として、根本的な変容と、それに伴う混乱が生じている。 本研究は、この「農作物の生産・流通システム」におけるアクター(公的部門・農業協同組合・農業者)間の役割分担のあり方を検討するものである。本研究を通して、当該システムを安定化するためにはどのような方策が必要となるかが、初めて明らかとなる。
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