実務の世界では、合理的な投資家は1つの企業の株式に集中投資するのではなく、複数の銘柄に分散投資している。分散投資を行う合理的な投資家にとって有用なのは、個々の銘柄だけに影響する情報ではなく、むしろ全ての株式に影響する情報である。本研究には、会計情報の投資意思決定に関する有用性を追求するために、従来の多くの会計研究で注目されてきた個別企業の会計情報をそのまま活用する方法ではなく、株式市場全体に影響する情報を会計情報から抽出して活用する方法を発見するための基礎研究としての学術的意義や社会的意義がある。
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