研究課題
研究活動スタート支援
17世紀以降にブランデンブルク=プロイセンで見られるようになった宮廷ユダヤ人は、商業活動の傍ら、地域のユダヤ社会の代表としても活躍している場合が少なくなかった。彼らは親戚関係であっても必ずしも互いにビジネスで協力し合うことはせず、独立して国境を越えて商業活動を展開している場合も多かったが、ユダヤ人の一族のメンバーそれぞれが活動拠点とする地域でユダヤ社会の組織化に貢献していたことで、特定の一族がヨーロッパ各地で名声を得ることになった。
経営史
プロイセン王国を拠点に国際的に経済活動を展開した宮廷ユダヤ人を中心に、彼らがどのようにして18世紀にかけて社会的にも経済的にも目立つ存在になったのかを研究した。その結果、国境を越えて商業活動していたユダヤ人が、特定の地域の社会が発展するためにも貢献していて、国際的に商業活躍を展開していくことと特定の国民経済が発展するように尽くすことは矛盾していなかったことを示すことができた。