長期的な人口減少にともない、都市の縮小政策を着実に実行することが課題である。都市縮小政策の実施は否定的な見解が多くあるが、定住人口の獲得競争を優位に運ぶ要因となり得るものであることが確認されることになれば、各地方自治体は長期的に持続可能な都市構造への転換を図ることになる。近年、地方自治体では近隣の自治体と競うように域外からの転入を促す住宅助成政策が実施されているが、それらは政策が持つ本来の目標に反して有意にプラスの成果は得られていないことが明らかとなった。今後、人口規模に見合う水準に都市構造の転換を促す要因についてはさらなる分析を必要する。
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