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2022 年度 研究成果報告書

戦間期南半球からの農産物流通の史的研究ー南アフリカのFed-Farmsの事例から

研究課題

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研究課題/領域番号 19K20894
補助金の研究課題番号 18H05693 (2018)
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金 (2019)
補助金 (2018)
審査区分 0107:経済学、経営学およびその関連分野
研究機関千葉経済大学 (2020-2022)
京都大学 (2019)
関西大学 (2018)

研究代表者

宗村 敦子  千葉経済大学, 経済学部, 講師 (20828355)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2023-03-31
キーワード農産物流通 / 海底ケーブル / 青果市場 / イギリス帝国
研究成果の概要

戦間期のロンドンは、イギリス帝国内外からの多種多様な果実輸出の恩恵を受け、年間を通じて落葉性果実が集められた中心的市場であった。これが実現された背景には、北半球と南半球の季節差を利用し、ヨーロッパ市場にまで積極的に高級果実を販売促進した南アフリカ連邦の生産者の戦略があった。
本研究は、1919年に南アとオーストラリア、ニュージーランドの農業組合が協同設立した輸出代理店Fed-Farmsの設立経営と、彼らが果物取引の過程でやりとりした価格情報の電信内容を詳しく論じた。本研究は現地で等級や価格情報が急増し、それが後の現地の等級制度の整備につながったことを、現地新聞の市況記事を使いながら明らかにした。

自由記述の分野

農業経済史

研究成果の学術的意義や社会的意義

本課題では、西ケープ州の農場地域の輸出組合で1920年代末に適用されるに至った等級システムの整備の過程を、海外市場における青果への評価という観点から考察し、情報と植民地産品輸出の相互関係を明らかにした。海底ケーブルという情報媒体に関する研究が豊富にあるなか、電信の商業利用の実態を量的な電信結果の収集という形で論じた研究は本課題独自の観点といえる。この成果により、従来の南ア農業経済史では「政府によって過剰に保護された利益集団」と見なされてきた自治領の農場主集団の輸出活動を、「情報を収集し、それに応じて輸出先の取扱企業を指名する」という非常に重要なマーケティング戦略から評価することができる。

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公開日: 2024-01-30  

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