本研究の学術的意義は、人々が災害リスクに対してどのような態度・考えを持っており、その性質によって防災対策の実施行動にどのような影響が存在するのかを示すことである。特に、他者からの支援の期待が個人の防災備蓄行動に及ぼす影響については、はっきりとしたことがわかっていなかったため、結果を示したことの貢献は大きい。 社会的意義としては、第一に、日本の家庭レベルの防災備蓄の実施状況(2017年末時点)について、都道府県レベルで地図上に可視化して地域ごとの現状を示した。そして第二に、日本の人々の防災備蓄行動実施の傾向を理解することで、個人防災促進のための政策立案へ具体的な貢献が期待できる。
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