研究課題/領域番号 |
19K20912
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配分区分 | 基金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
安藤 幸 京都大学, 教育学研究科, 講師 (60820347)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 海外長期滞在家庭 / 在留邦人 / 心理社会的適応 |
研究実績の概要 |
長期滞在家庭は、一時的に滞在先社会に暮らしながら、祖国との繋がりを維持するという二次元的な生活をすることになる。永住者とは異なり、長期滞在家庭は滞在先社会に完全に溶け込む必要はないと思われ、むしろ子どもの教育を中心に、日本帰国後の生活を念頭に置いた生活を送っていると考えられる。そうであるとすれば、いずれ日本に帰国する長期滞在家庭、特に子どものいる家庭にとって、滞在先社会への心理社会的適応のあり方とはどのようなものだろうか。異文化間を行き来する長期滞在家庭が異文化体験を内在化させる過程では、どのような葛藤や気づきがあるのだろうか。本研究は、長期滞在家庭が滞在先社会との摩擦をどのように克服し、帰国後の日本社会での再受容に向けた準備をどのように行うのか、また、長期滞在家庭の子どもが通う在外教育施設がどのような役割を果たしているかを理解することを目的としている。 これまでの調査で、長期滞在家庭は、同じ境遇にいる日本人や、配偶者が勤務する会社または子どもが通う日本人学校のネットワークを主な情報源としていることがわかった。また、語学学習や地域のボランティア活動を通して日本帰国後のキャリアにつなげる努力をしている者もいた。長期滞在者は、海外滞在中も日本とのつながりを維持し、いずれ帰国する時に備えて行動しているようであった。なお、これまでの成果をAAS-in-Asia(2019年7月開催)において発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
学内の業務の多忙に加えて、年度末の新型コロナ感染症拡大に伴い、予定していた海外渡航ができなくなった。このため、研究遂行に時間がかかっている。2019年度未執行分を2020年度に繰り越すことが承認されたため、継続して調査と学会・論文発表を行う。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題に関して、歴史的・政治的・社会制度的理解を深める必要があると感じ、関連の資料や情報の収集および分析を行っている。それらをもとにさらなる現地調査を行い、成果発表をしていけるように努める。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大の影響で、2020年度は引き続き海外調査実施の難しさが予想される。インターネット会議などを利用するなど、調査の方法を工夫する必要がある。
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次年度使用額が生じた理由 |
学内の業務の多忙に加えて、年度末の新型コロナ感染症拡大に伴い、予定していた海外渡航ができなくなった。このため、次年度使用額が生じた。2020年度は、継続して調査と学会・論文発表を行う。
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