研究課題/領域番号 |
18H05733
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
井上 慧真 帝京大学, 文学部, 助教 (10823156)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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キーワード | 若者支援 / 専門職 / 移行 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、若者支援職の専門能力養成メカニズムを人的資本および社会関係資本の形成という2つの観点から明らかにすることである。特に、省察性(reflectivity)の獲得という観点から、日英比較を行う。 そのために、日本の若者支援職の専門能力養成の場を研究対象として、調査を行ったものである。かつては高等教育機関が養成の中心を担ったが、雇用形態の変化、人員削減などの影響から、その役割は後退傾向にある。このような点についてより詳細に明らかにするため、研究予算を用いて子ども・若者支援職向けの専門誌・資料を収集した。また、若者問題について多様なトピックを扱う研究集会であるJournal Youth Studies Conferenceにおいて、研究報告を行った。研究報告においては、日本における家族のあり方やそれが若者のメンタルヘルスに与える影響、そして日本における若者支援の公的セクターと民間セクターとの関係など、多くの質問が寄せられた。 同時にイギリスをはじめ海外の研究機関において関連研究を行っている研究者との意見交換の機会を得た。なかには青少年教育に従事しながら研究機関において調査を行っている研究者も含まれ、研究に必要となる情報収集に進展がみられた。また日本について、専門職間の連携を可能にする要因について検討するため、教育機関等関連する機関との連携を活発に行っている事業所に対し、訪問による調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査の計画においては途中遅れが生じたが、研究期間のあいだに新たにイギリスの高等教育機関における研究者、教員等との知己を得て、また資料収集も行うことができた点、日本においても、特に他機関との連携について調査研究の蓄積ができたことから、今後の研究成果の公開に向けて進展させてゆける結果を得られた。
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今後の研究の推進方策 |
特に「成人期への移行」初期における困難としての学校におけるつまづきにについて、その防止と支援のあり方を専門職間における連携の形成過程に注目して検討し、さらにイギリスにおける支援実践との比較分析を行う予定である。この研究課題については科学研究費補助金の若手研究に採択された。
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