本研究の目的は、若者支援職の専門能力養成メカニズムを人的資本および社会関係資本の形成という2つの観点から明らかにすることである。特に、省察性(reflectivity)の獲得という観点から、日英比較を行う。そのために、日本の若者支援職の専門能力養成の場を研究対象として、調査を行ったものである。かつては高等教育機関が養成の中心を担ったが、雇用形態の変化、人員削減などの影響から、その役割は後退傾向にある。かつては高等教育機関が養成の中心を担ったが、雇用形態の変化、人員削減などの影響から、その役割は後退傾向にある。このような点についてより詳細に明らかにするため、研究予算を用いて子ども・若者支援職向けの専門誌・資料を収集した。また、イギリス北東部において青少年教育の養成にかかわってきた高等教育機関に訪問調査を行い、複数の研究者にインタビューを行った。イギリス北東部の総合大学の社会学部教員2名を対象都市、イギリスにおける青少年を対象とした学校外の教育(ユースワーク)の現況について聞き取り調査を行った。また、特に女子の青少年教育を担う団体について博士課程で研究を行っている研究者に、活動を支えるコミュニティ単位の組織などについて聞き取り調査を行いました。北東部の学校教育・保育を中心とする小規模大学において青少年教育を専門とする教員に、経歴、そして大学における青少年指導者の育成に関する聞き取り調査を行った。社会学部の授業内および社会学部内の研究会において、日本の学校外青少年教育に関して報告する機会を得た。同時に現地の大学図書館等に所蔵されている資料収集を行った。これら調査のなかには進行中のものも含まれるが、調査から得られた結果に関しては学会、および専門誌等での公開を予定している。
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