本研究の目的は、独居認知症高齢者の在宅生活継続を支援していくために、①在宅生活継続を阻害するリスクの明確化、②独居認知症高齢者在宅継続リスク尺度の開発および信頼性と妥当性の検証を行うことである。文献レビュー、インタビュー調査、質問紙調査の結果、独居認知症高齢者の在宅生活継続を阻害する要因に関する評価の視点として、本人の症状や生活環境、住民や家族との関係性等の内容があることが明らかになった。一方、単にこれらの要因が存在することで在宅生活継続が危ぶまれるとことがないよう、各要因に本人と関係者が向き合い、許容しあう範囲の対話が個人や地域間、社会においても議論されていくことが必要であると考えられた。
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