研究課題/領域番号 |
18H05747
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
青山 拓実 島根大学, 外国語教育センター, 特別嘱託講師 (20829486)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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キーワード | 言語学習動機づけ / 日本人英語学習者 / 複雑性理論 |
研究実績の概要 |
本プロジェクトは、日本人英語学習者の言語学習動機づけプロセスを大規模な量的調査と回顧的インタビューを融合した混合研究法を用いて解明することを目標としている。2018年度の目標は、プロジェクトの第一段階である量的質問紙調査の実施と、文献のレビュー、ならびに第二段階の質的研究ステージで用いるデータの収集方法と分析手法についての多角的な検討であった。2018年度に実施を開始した量的質問紙調査の目標は大規模なデータに基づいた日本人英語学習者の言語学習動機づけ特性の探索的分析と、異なった動機づけ傾向を有する学習者集団をサブグループ化するための探索的分析の2点である。量的質問紙調査の実施に関しては質問項目の選定とパイロット調査の実施、尺度の信頼性についての検証を行った。それらの結果を基にして作成されたオンライン質問紙調査については現在も進行中であり、2019年度初めには完了する見込みである。また、これらに関連し、2018年度は言語学習動機づけを専門とした国際研究会(英国・アイルランド)ならびに質的心理学研究法に関する国際学会(英国)の場で2019年度に実施する質的研究に関する資料収集を実施した。それにより、理論的側面に関する文献レビューならびに質的研究法に関する検討は順調に進んでおり、それらの成果はすでに論文として出版済み(Aoyama, 2019)もしくはブックチャプターとしての出版に向けて取りまとめを随時行っている(Aoyama & Yamamoto, in preparation)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね順調に進展している。質問紙調査は2019年度初めに実施完了し、計画通りのスケジュールで質的インタビュー調査に移行する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度は、まずはじめに2018年度に引き続いて、量的データの収集をオンラインアンケートシステムを用いて継続する。調査データはクラスタリングの手法を用いて分析し、調査参加者内のサブグループの探索的分析を行う。その後、英語学習経験についての詳細な質的調査を実施する。データ収集では複数回のインタビュー調査を抽出された調査対象者に対して実施し、異なる特徴を持つ日本人英語学習者のもつ学習経験の中に存在する共通点と相違点を質的にモデリングする。各調査における分析手法については量的データ、質的データともに2018年度に計画とレビューの大部分を完了したため、2019年度に実施する分析の円滑な実施が見込まれる。また、本プロジェクトで用いる質的研究手法に関するブックチャプターの出版と、2018年度に実施した調査・文献レビューを基にした成果の出版を目指す。
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