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2020 年度 実施状況報告書

小学校における教科内プログラミング活動に適した対象タンジブル協調環境の開発と評価

研究課題

研究課題/領域番号 19K20946
研究機関国際基督教大学

研究代表者

青木 浩幸  国際基督教大学, 教養学部, 助教 (90826439)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード初等教育プログラミング / 教育用プログラミング言語 / 協調プログラミング環境 / 空間コンピューティング / 対象タンジブル
研究実績の概要

2020年はじめから流行が始まった新型コロナウイルス感染症の影響により,物理的なプログラミング活動環境構築やモーションキャプチャ実験,被験者を対象としたプログラミング活動の実践研究は困難となり,研究活動に大きな制約を受けた。そのため方向を転換し,文献等資料に基づいた調査やソフトウェアおよび教材開発の研究を進めた。
調査に関しては,タンジブルプログラミング研究の文献,近年のプログラミング教育状況を反映した書籍の調査,サーフェイスコンピューティング・空間コンピューティングインターフェイスの事例研究を行なった。この分野の歴史的経緯と試行錯誤の過程を明らかにすることができ,アイディアの幅が広がった。また,プログラミングの考案を助ける設計技法について,UML(統合モデリング言語)に基づいた理由づけについて根拠を集めることができた。大学生対象授業の中で扱うプログラミング活動を通して,現代的な教育用プログラム言語を理解させる経験を積みながら,より低年齢でも理解できる表現を検討している。
また,開発にあたっては,教育用プログラミング言語の処理系であるソフトウェア開発,本研究が提案する新しい対象タンジブルプログラミングの手法のメリットを最大化するプログラミング題材の検討を行なった。前年度の小学校算数の図形・面積,公倍数公約数教材に引き続き,中学校数学における対称とパターン模様を題材とした教材について開発を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

新型コロナウイルス感染症の流行の影響により行える研究活動に制約を受けたこと,及び本業の教育活動におけるオンライン化に時間を取られ,研究における本目的の達成には大きな制約を受けた。1年の期間延長申請を行い,本年度行えなかった分を次年度に持ち越すことにした。

今後の研究の推進方策

夏休みの小学生向けイベントにより提案するプログラミング教育の実践研究の実施を考えていたが,新型コロナウイルスの流行の影響で実施が困難であるため,学生ボランティアを対象としたより質的な研究に変更する。
また,プログラミング題材についても,現状の小学校の教育課程に限定されず,より対象タンジブルの利点を生かせる題材開発にも研究の対象を広げ,よりこの手法のメリットの明確化を試みる。
一般的な設備で利用でき設置が容易な超短焦点型プロジェクターによる環境構築を進める他,技術状況の進展を反映し,Intel RealsenseとMicrosoft Azure Kinectの両面から開発を行う。追加されるKinectはモーションキャプチャーでは先駆的技術であり情報が豊富にあるメリットがある。

次年度使用額が生じた理由

本年度使用額は新型コロナウイルス感染症の流行の影響により,ほとんど持ち越しとなった。
感染症流行の影響により,校外に出ての実践計画はほぼ不可能という見通しにより,運搬費や会議費などの外部での研究にかかる費用は削減する。削減した費用は,教材開発の方向の拡大,技術の比較検討への研究の方向性の変更を反映して材料費・機器購入費向けに振り分ける。

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公開日: 2021-12-27  

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