本研究の目的は、日本における教育福祉的実践の担い手のあり方を構想するため、スウェーデンにおけるSP(Social Pedagogy)の理論構造及びSPの専門職であるソスペッド(Social Pedagogue =Soc-ped)の専門性を、教育的観点から原理的・実証的に解明することであった。福祉国家体制維持の困難や社会の分断などの課題に直面しているスウェーデンにおいて、人びとの社会参加の促進を実践の一つの目的とする教育福祉的観点を有するソスペッドは、近年、学校での雇用が進んでいる。分断しがちな移民が多い地区の学校において、ソスペッドは児童や教職員の集団づくりに貢献していることが明らかとなった。
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