研究課題/領域番号 |
19K20967
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配分区分 | 基金 |
研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
江草 遼平 明治学院大学, 心理学部, 助手 (70826239)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | オラリティ / 聴覚障害 / 吹き出し |
研究実績の概要 |
平成31年度は、以下の研究を実施した。①デザイン指針修正:字幕に関する先行研究、視線計測に関する先行研究、ユニバーサルデザインに関する先行研究の収集・分析を行った。また、聴覚障害者当事者及び聴覚障害者に対する情報保障技術を先進的に取り扱う施設・団体から、情報保障に関する社会実装についての資料を収集した。それらを基に、聴覚障害者や障害学の専門家と協議し、デザイン指針を修正した。② 吹き出し型字幕の表示位置に関する研究のための評価実験の準備:適切な情報保障のための吹き出し型字幕の位置の検討にあたって、評価実験を行うため、実験用刺激の検討と作成を行った。③吹き出し型字幕による感情表現に関する研究のための評価実験の準備:適切な情報保証のための吹き出し型字幕による感情表現の検討にあたって、評価実験を行うため、実験用刺激の検討と作成を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和1年度では、デザイン指針修正のために字幕に関する先行研究、視線計測に関する先行研究、ユニバーサルデザインに関する先行研究の収集・分析を行った。これは、平成30年度において不十分であったデザイン指針立案に関する調査研究の継続であった。 このため、全体的な研究の進行が遅れていたため、実験環境の構築に遅れが生じることとなった。加えて、新型コロナウィルス感染症感染拡大に伴う評価実験のスケジュール再編から、予定されていた研究の進捗に遅れが発生している現状である。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究では、①聴覚障害者を対象とした評価実験②学会における発表、学術論文紙への投稿を実施する。①聴覚障害者を対象とした評価実験では、模擬的な刺激を用いて聴覚障害者当事者を参加者とした評価実験を実施する。②学会における発表、学術論文紙への投稿では、研究成果の発表を行う。学会における発表では、日本科学教育学会、ヒューマンインタフェース学会での発表を検討している。学術論文紙への投稿では、「科学教育研究」「ヒューマンインタフェース学会論文誌」への投稿を検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
聴覚障害者を対象としたコミュニケーション支援に関するシステムの研究に際し、実験環境の構築に予定以上の時間がかかったため。また、それに伴って遅延する成果報告の機会となる論文執筆のための期間を確保し、論文誌にて成果発表を行うために、投稿~掲載のプロセスも含めた期間の延長を申請した。 次年度使用計画としては、国内での研究成果発表及び論文投稿に係る経費として使用を計画するものである。
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