本研究では教室での利用を想定した吹き出し型字幕提示システムの情報保障技術としての有効性と限界について実証的に検討することを目的とする.本研究では,支援システムのユーザインタフェースに関して,実世界における複数人による話し合いの場面を想定した吹き出し型字幕の表示位置に関するユーザビリティ評価を行った.その結果,複数人による話し合いの場面において,被字幕提供者の話者あるいは発言の情報読み取りに関し,吹き出し型字幕が一般的な字幕形式に比べて時間的に支援していたことが示唆された.本研究の成果として,複数人による話し合い場面における情報保障手法としての吹き出し型字幕の有用性を一部示したことが挙げられる.
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