研究課題
研究活動スタート支援
絵画作品(複製)の鑑賞調査から、鑑賞の思考は小学校4年生と中学校2年生の時点で大きく変化することが明らかになった。低学年であるほど、作品内容を中心に感情移入的に鑑賞する傾向があった。高学年になると、作品表現を批評的に鑑賞する傾向が強まった。大学生になると必要に応じて過去の思考方法を用いて鑑賞する傾向が見られた。また、工芸作品(実物)の鑑賞調査では、どの学年においても絵画作品(複製)とは異なる思考の跡が見られた。そこで、工芸作品ならではの鑑賞指導方法を考案した。
美術教育
本研究では調査で明らかにした様々な年代の鑑賞者の思考を基に、美術作品の鑑賞の指導方法とワークシートを開発した。指導方法とワークシートは、教育現場で使いやすいように冊子にまとめた。また、鑑賞対象には工芸作品も含み、各年齢の鑑賞の仕方を調査した。すると、どの年齢においても工芸作品(実物)は絵画作品(複製)とは鑑賞の仕方が異なることも明らかになった。これを基に、工芸作品ならではの指導方法を考案した。