研究課題
研究活動スタート支援
本研究では、第1に1930年代の生活教育論について、池袋児童の村学園、特に戸塚廉の所論を中心に資料を収集し、分析してきた。第2に戦後新教育のコア・カリキュラム論について、理論的指導者であった梅根悟と海後勝雄を比較検討するとともに、北条プランの実践検討を通じて、その意義と課題を明らかにした。第3に、1970年代の総合学習論に関して、教育制度検討委員会および中央教育課程検討委員会の議論を精査することによって、この時期の教育課程改革運動の性質を検討した。
教育方法学
教育課程には各教科のみならず特別活動や総合的な学習の時間など、多様な領域があるが、それらをどのように設定し、またその関係をどのように構想することが、子どもたちの成長に資するのかは、現在に至るまで論争的であり続けている。本研究では、1930年代の生活教育論、戦後新教育のコア・カリキュラム論、1970年代の総合学習論といった、現在にまで連なる教育課程の自主編成の原点に立ち返って、それぞれの意義と課題を検討した。これは現代の教育課程を見つめる視座につながるだろう。