研究課題/領域番号 |
18H05790
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
玉井 輝之 愛媛大学, 教育学部, 講師 (80824086)
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研究期間 (年度) |
2018-08-24 – 2020-03-31
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キーワード | 中学校 / 技術 / 計測・制御 / 評価 |
研究実績の概要 |
本研究は,中学生が計測・制御システムに関する学習を通して,「情報の技術を,安全性や社会・産業における役割,環境に対する負荷,経済性などの多様な視点で客観的に評価する」(以下,「情報の技術を評価する」と略)力を高める教材・教具の開発を行う。平成30年度は,主に3つのことを実践した。1つ目は,愛媛県の中学校教員に対する,計測・制御についての研修である。研修を2回,計17名の公立中学校で技術分野の指導を行っている教員に対して実施した。内容は,マイコンボードを利用した授業実践を行い,計測・制御に関する基本的な知識や技能を定着させるためのカリキュラムや授業展開についてである。研修を受講した教員に対する研修後のアンケートでは,継続して研修を受講することを希望するなどの肯定的な意見があり,研修の有用性を示すことができた。また,アンケートや意見交換等により,愛媛県の教員の授業実践状況を把握した。2つ目は,研修に基づいた授業実践である。9月より公立中学校の教諭に協力していただき,実践を行った。そして,実践した公立中学校の教員が松山市の研究大会で実践発表を行った。さらに,研究討議で計測・制御の指導についての意見交流をすることができた。3つ目は,教具の検討である。中学校での授業実践の状況を踏まえて,中学生の意見や思考を取り入れた実践のできる教具を検討している。 以上が本年度の実績である。特に,「情報の技術を評価する」授業の実践では,教員の研修の工夫が必要であることが明らかになり,学会等で報告している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画していた,中学校での授業実践や,実践に向けた教具やワークシート等の検討,準備を行うことができた。これらの教具の検討や準備では,公立中学校の教員の意見を取り入れながら進めることができ,2年目以降の実践に向けた物品等の環境整備も進めることができた。また,2年目に予定していた教員の研修の機会を得られ,1年目に実践することができた。そして,「情報の技術を評価する」ことを育成する授業実践では,教材と共に教員の研修の重要性を明らかになるなど,新たな知見を得ることができた。一方で,当初の予定と異なり,研修に必要な物品を購入する必要が生じたため,予算執行の品目には変更を余儀なくされた。これらのことから,おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,2年目に計画していた,「情報の技術を評価する」力を評価するための教材やカリキュラムの開発を行うために,公立中学校での実践を行う予定である。その際,1年目に検討した教材・教具を利用する。そして,筆記テスト等で生徒の学習状況を評価する。さらに,授業実践を行った公立中学校の教員の意見を取り入れ,開発した教材・教具を他校での実践で取り入れることが容易になるように改良していく。また,1年目の研究で明らかとなった愛媛県の教員の授業実践の状況を踏まえ,教員研修のカリキュラムや内容についての研究を進める予定である。最終的に,これらの研究について,学会発表や論文投稿をしていく。
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