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2019 年度 実績報告書

慈しみに焦点を当てたWebベースの認知行動療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K20995
配分区分基金
研究機関筑波大学

研究代表者

菅原 大地  筑波大学, 人間系, 助教 (10826720)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2020-03-31
キーワード慈愛瞑想 / web介入 / うつ病 / ポジティブ感情 / セルフコンパッション / マインドフルネス / 復職支援 / Process-Based CBT
研究実績の概要

最終年度に実施した研究の目的は,昨年度の作成した瞑想の音声と作成したウェブサイトを用いて,オンラインによる慈悲瞑想の本格的な介入を行うことであった。申請期間中に心理療法の新たな枠組みとしてProcess-Based CBTが提唱されたことを受け,本研究でも治療の効果だけでなく,治療のプロセスや変数間のネットワークを重視することにした。
上記のように治療前後だけでなく,介入期間中の変数の変動も測定できるように,昨年度作成したウェブページを大幅に改良することにした。また,瞑想を行う度に回答してもらう尺度が,自己への優しさ,あるいはマインドフルネスを反映したものであるかどうかを検討するために,ウェブ調査を行った。
改良したウェブサイトと新しく作成した尺度を用いて6週間の介入研究を行った。参加者は大学生・大学院生37名であった。参加者は,毎週5回10~15分のマインドフルネスおよび慈悲の瞑想を行い,そのたびにアンケートに回答した。一週間ごとと介入の前後でも,マインドフルネス,セルフコンパッション,アウェアネスについて回答した。分析の結果,介入毎にメインアウトカムとした,マインドフルネス,セルフコンパッション,アウェアネスが向上したことが明らかとなった。また,瞑想の種類ごとに,気づきや自己への優しさの変化量が異なることが明らかとなった。
加えて,本研究で作成した瞑想の音声を用いて,うつ病を主症状とする休職者52名を対象に4週間の介入研究を行った(29名は統制群)。分析の結果,介入群は統制群と比べて,復職困難感が有意に低下し,社会適応度が有意に向上したことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 慈悲に関連する短期認知行動療法が休職者の復職困難感と社会適応度に与える影響:デイケア利用者を対象とした非ランダム化比較試験2020

    • 著者名/発表者名
      菅原大地・青木楓・神代嗣雄・林拓実
    • 学会等名
      日本心理学会第84回大会
  • [学会発表] ポジティブ感情の基礎研究から応用研究への橋渡し2019

    • 著者名/発表者名
      菅原大地
    • 学会等名
      日本心理学会第83回大会
  • [学会発表] セルフ・コンパッションとコーピング,ウェルビーイング2019

    • 著者名/発表者名
      菅原大地
    • 学会等名
      日本心理学会第83回大会
  • [備考] オンライン・マインドフルネス・プログラム

    • URL

      http://mind-kindness.sakura.ne.jp/signin.html

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公開日: 2021-01-27  

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