本研究は、男性不妊当事者が現状としてどのような心理的支援を必要とし、具体的に得ている心理的支援の実態を明らかにすることを目的とした。本研究では、男性不妊専門外来ならびに男性不妊外来を有する病院に勤務をする看護職者を対象とし、インタビューによってその実際をお聞きすることが出来た。研究結果として、男性不妊当事者は言葉でその心理を語ることは少なく、表情や態度で感情を示すことが明らかとなった。その感情は初診・施設での初の精液検査時・手術前・手術後に表出されることが多く、期待や不安のある中で治療を行っている実態が明らかとなった。また、看護職者もどう接すると良いか模索していることも明らかとなった。
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