学術的な意義は,これまで開発例のほとんど無い無限軌道と進行波の組み合わせによる全方向移動機構の具現化方法を明らかにし,また構造の違いにより一般的な車輪やクローラ型ロボットとの特性の違いを整理した.特に本研究で開発した進行波推進機構は,連続的で滑らかな蠕動運動を生成できること,単一のモータで 無限回転させることで高速駆動ができること,円形断面で高剛性なデバイスを構成できること,という従来には無い特徴を実現できた点に価値がある.また社会的な意義としては,本成果を一つの機械要素として,様々な不整地や防塵・防水が要求される産業・工業分野の現場に応用可能な点である.
|