WBAN用アンテナは人体の近傍または人体上に装着されるため,人体が放射指向性の変化や入力インピーダンスの不整合を引き起こすことが指摘されている.従来型パッチアンテナは誘電体基板の大きさが有限であるため,基板端部での回折現象によりアンテナ背面にも放射され,人体がアンテナに与える影響を完全に取り除くことが難しい.本研究では,人体によるアンテナの影響を軽減させるため,低姿勢な積層構造のアンテナを提案した.また,提案アンテナが電磁結合給電されていることにより, 2つの隣接した周波数でインピーダンス整合が取れた.これらの研究成果により,提案するアンテナが,人体近傍の短距離無線通信への利用が期待される.
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