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2019 年度 実績報告書

多層弾塑性構造物に対する地震時極限外乱法とその建築耐震設計への応用

研究課題

研究課題/領域番号 19K21096
配分区分基金
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

小島 紘太郎  京都工芸繊維大学, デザイン・建築学系, 助教 (10822786)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2020-03-31
キーワード断層近傍地震動 / ダブルインパルス / トリプルインパルス / 多自由度弾塑性モデル / 等価1自由度系 / 不整形立体構造物 / 最悪地震動入力方向 / 粘性ダンパー最適配置
研究実績の概要

近年、断層近傍で観測される長周期パルス性地震動に対する建築構造物の地震被害が懸念されており、このような長周期パルス性地震動に対して効率的かつ高精度に地震応答を評価する方法が求められている。これらの長周期地震動では、部材の損傷や塑性変形によって変化した建物の固有周期と地震動の長周期成分が一致する「極限的」なケースにおいて、建物の変形が大きく増幅する現象が知られている。本研究課題では、断層近傍地震動(長周期パルス性地震動)を対象として、このような最悪ケースにおける多層弾塑性構造物や多自由度モデルの地震応答を効率的に評価する方法を展開する。さらに、極限的な地震動入力およびそれに対する弾塑性構造物の地震応答を耐震設計に応用する方法を展開する。
平成30年度に展開した断層近傍地震動における指向性パルスをモデル化したトリプルインパルスに対する粘性減衰を有する弾塑性1自由度系の極限応答の近似閉形解を導出した。令和元年度の研究では、平成30年度に展開した完全弾塑性1自由度系のトリプルインパルスに対する極限応答の閉形解と等価1自由度系への縮約を用いて、断層近傍における指向性パルスに対する多層モデルの極限応答の簡易評価法を展開した。さらに、骨組モデルや多自由度弾塑性モデルに対するトリプルインパルスの極限性を明らかにし、上記の簡易評価方法の妥当性について検証した。また、平成30年度の多層不整形立体構造物を対象とした地震入力エネルギーを最大にする極限的ダブルインパルスの最悪な地震動入力方向の評価方法を応用して、不整形立体骨組の極限応答を効率的に低減可能な最適ダンパー配置を明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 断層近傍で観測される指向性パルスをモデル化したトリプルインパルスに対する粘性減衰を有する完全弾塑性1自由度系の極限応答2020

    • 著者名/発表者名
      小島紘太郎,疋田理沙
    • 雑誌名

      構造工学論文集

      巻: Vol.66B ページ: 451-461

    • 査読あり
  • [雑誌論文] WORST EARTHQUAKE INPUT DIRECTION OF CRITICAL DOUBLE IMPULSE FOR IRREGULAR SHAPED BUILDING STRUCTURE2020

    • 著者名/発表者名
      KOJIMA Kotaro、SAKAMOTO Haruka、KOSAKA Ikuo
    • 雑誌名

      Journal of Structural and Construction Engineering (Transactions of AIJ)

      巻: 85 ページ: 509~519

    • DOI

      https://doi.org/10.3130/aijs.85.509

    • 査読あり
  • [学会発表] 極限的トリプルインパルスに対する弾塑性応答の近似解を用いた多層建物の指向性パルスに対する耐震性能評価法2020

    • 著者名/発表者名
      疋田理沙,小島紘太郎
    • 学会等名
      日本建築学会近畿支部研究報告集
  • [学会発表] 断層近傍地震動をモデル化した極限的ダブルインパルスの不整形立体構造物を対象とした最悪入力方向の簡易評価法2019

    • 著者名/発表者名
      小島紘太郎,坂本晴香,小坂郁夫
    • 学会等名
      日本地震工学会・大会-2019

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公開日: 2021-01-27  

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