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2020 年度 研究成果報告書

組換えタンパク質生産における染色体不安定性の利用

研究課題

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研究課題/領域番号 19K21105
補助金の研究課題番号 18H05940 (2018)
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金 (2019)
補助金 (2018)
審査区分 0401:材料工学、化学工学およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

山野 範子  大阪大学, 工学研究科, 助教 (20582795)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2021-03-31
キーワード組換えタンパク質生産 / CHO細胞 / 宿主細胞 / 染色体不安定性 / 染色体不分離 / 染色体異数性 / トランスクリプトーム
研究成果の概要

自然に生じて単離した高染色体数をもつCHO細胞において、生産するタンパク質量あたりに必要なmRNA量が少ないことが示唆された。また核型解析より、各染色体の平均本数を算出し、変動値の低い安定な染色体を特定した。染色体異数性を人為的に誘発し、染色体数が有意に増加したクローンを複数単離した。これらの細胞について生産試験を行ったところ、高染色体数の細胞を宿主とすると高い生産性が得られる傾向にあった。選抜した細胞株に抗体遺伝子を導入すると、変異を起こす前の細胞を宿主とした場合と比較して、IgG1抗体で約65倍、IgG3抗体で約7倍、二重特異性抗体で約33倍、三重特異性抗体で約3倍比生産速度が高くなった。

自由記述の分野

生物化学工学

研究成果の学術的意義や社会的意義

バイオ医薬品を生産する各製薬企業において、CHO細胞の染色体不安定性への関心は高い。一方で、CHO細胞の染色体の安定性に着目した研究は行われているものの、染色体不安定性を積極的に活用するような研究は行われていない。一言で染色体不安定性とは言え、共通して安定な染色体が存在しており、その不安定性・安定性は染色体毎に異なることが示された。染色体不安定性を誘導、利用しつつ、発現させたい遺伝子はゲノム編集技術を用いて安定な染色体に導入することで、高生産で安定な生産株構築が可能となれば、染色体不安定性を臆することなく、むしろ積極的に利用するという選択肢が増えるのではないかと考える。

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公開日: 2022-01-27  

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