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2020 年度 実績報告書

植物の塩・乾燥ストレスシグナル経路に介在する機能未知タンパク質CBL5の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K21140
研究機関東北大学

研究代表者

齋藤 俊也  東北大学, 工学研究科, 学術研究員 (00825226)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
キーワードイオンチャネル / 植物 / リン酸化酵素 / 膜タンパク質 / 電気生理学
研究実績の概要

【①CBL5-CIPKによるイオンチャネルのリン酸化部位の同定】前年度に引き続き、CBL5-CIPKにより活性制御されたイオンチャネルに対し, リン酸化部位の候補残基に疑似リン酸化・脱リン酸化変異を加えたチャネルで電気生理測定を行った。その結果CBL5-CIPKは,いずれのチャネルに関しても,既知のリン酸化部位とは異なる部位をターゲットとしていることがわかったが, リン酸化部位の特定までには至らなかった。そこで,手法をLC-MS/MSによるリン酸化部位検出に切り替え,まずはSLAC1に対するCBL5-CIPK11のリン酸化部位を検出した。その結果,既知のリン酸化サイト(Ser59, Ser120)とは異なるアミノ酸残基のリン酸化レベルが増加していたことから,その部位がCBL5-CIPK11による特異的なリン酸化部位であることが示唆された。他のチャネルに関しては,本年度中に解析を行うことは叶わなかったものの,今後同様の実験手法での解析を行っていく予定である。
【②cbl多重遺伝子欠損植物の表現型について】前年度の実験結果より, CBL5はCBL1, 4, 9と重複した機能を持つ可能性が高いことから, cbl1, 4, 5, 9の四重遺伝子欠損植物を作製し表現型の観察を行う予定であった。その過程で 得られたcbl1, 5, 9三重遺伝子欠損植物に関して,野生株と比較して気孔の応答に変化が見られた。この表現型はcbl1, 9二重欠損株やcbl5単一欠損株では見られなかったことから,CBL5がCBL1・CBL9とともに気孔開度の調節に寄与していることが示唆された。cbl四重欠損植物に関してはCRISPR-Cas9システムによる変異導入時にトラブルが生じ,本年度中に完成させることはできなかったが,今後あらためて作製し表現型の評価を行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] ミュンスター大学(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      ミュンスター大学
  • [雑誌論文] 4. カリウムの輸送とその制御機構2021

    • 著者名/発表者名
      齋藤 俊也、石丸 泰寛、魚住 信之
    • 雑誌名

      日本土壌肥料学雑誌

      巻: 92 ページ: 99~107

    • DOI

      10.20710/dojo.92.2_99

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Calcium-Regulated Phosphorylation Systems Controlling Uptake and Balance of Plant Nutrients2020

    • 著者名/発表者名
      Saito Shunya、Uozumi Nobuyuki
    • 雑誌名

      Frontiers in Plant Science

      巻: 11 ページ: 44

    • DOI

      10.3389/fpls.2020.00044

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2021-12-27  

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