腸管上皮細胞の研究では、腸陰窩(クリプト)に存在するパネート細胞が着目されている。パネート細胞は抗菌物質であるLysozymeや、成長因子であるWnt3aやEGFを分泌し、Lgr5陽性細胞を保護すると同時に細胞周期を調整する。さらに栄養状態とパネート細胞の関連が明らかとなっている。パネート細胞が摂取した食物のカロリーを感知し、幹細胞の増殖や分化を制御することが明らかとなっている。これまでニワトリはパネート細胞を持たない動物として挙げられていたが、近年ニワトリでもパネート細胞が存在することが報告されている。ニワトリでも栄養状態とパネート細胞の機能を明らかにすることで、生産性の向上が可能となる。
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