研究課題
研究活動スタート支援
アミノ酸を運搬するtRNA分子と、他の分子に結合するRNAアプタマーを、両者の機能を維持したまま融合することに成功した。allo-tRNA骨格上に様々なヘアピン型RNAアプタマーを移植し、結合タンパク質と実際に結合することを確認した。新規tRNA種によって4種類のアミノ酸(セリン、アラニン、チロシン、ヒスチジン)が運搬された。結合タンパク質の過剰発現により、tRNAを翻訳系から隔離する事もできた。
合成生物学
遺伝暗号システムのダイナミックな改変や制御を行うための基盤的技術を発明した。アミノ酸を運搬するtRNA分子の改変自由度が飛躍的に向上し、将来的には様々な人工のアミノ酸や核酸塩基を用いたタンパク質工学やRNA工学の実現が期待される。無細胞タンパク質合成系の性能向上にも役立つ。更に、細胞内のtRNA分子集団の機能をON/OFF制御できるため、細胞内における2つの遺伝暗号システムの切り替えが実現しうる。