細胞膜に結合しているタンパク質PCaPは、Caシグナルを脂質シグナルに変換する唯一の分子であると想定される。細胞内情報伝達の重要なハブ分子であるPCaPの生化学的作動機構と生理的役割を明らかにすることで、Caシグナルの巾の広さと特異性を支える新たな仕組を解明することができる。 申請者は、PCaPがシロイヌナズナでは根の水分屈性および葉の気孔閉口に関与していることを明らかにし、植物の環境適応に重要な分子であることを明らかにした。 また、PCaPはほとんど全ての植物に保存されている重要な遺伝子であり、植物進化の基部に位置するゼニゴケにおいても不可欠な機能を果してるタンパク質であるとの知見を得た。
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