研究課題
研究活動スタート支援
Leptothrix ochracea やGallionella ferrugineaは、細胞外に管状やらせん状の非常に特異な形状の酸化鉱物を生成する。本研究では、当該細菌の培養法を考案・駆使して、酸化鉱物の形成過程を経時的に電顕観察し、ミクロレベルで可視化した。また、菌体から酸化鉄が生成される場面を空間的に解析するために、最新の電顕技法である連続切片SEM法によるアレイトモグラフィーによる3次元再構築を試みた。
細胞生物学
本研究では、当該細菌の生成する酸化鉱物を機能性材料と位置づけており、細菌の生成物を工業材料の創製に活用することを最終目標としている。本研究で得られた成果は、これまで培養ができなかった細菌を人為的に増やし、その酸化鉱物の生成過程の一端を明らかにできたことに意義がある。また、最新の電顕観察技法を用いて微生物と無機材料(酸化鉱物)を立体再構築している点においても学術的意義をもち、今後の技術的な課題についても浮き彫りにした。