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2018 年度 実績報告書

微生物食者の食物年齢から土壌食物網の生態系機能を解き明かす

研究課題

研究課題/領域番号 18H06078
配分区分補助金
研究機関国立研究開発法人森林研究・整備機構

研究代表者

藤井 佐織  国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (50648045)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2020-03-31
キーワード土壌動物 / トビムシ / 放射性炭素同位体 / 根浸出物 / 形質アプローチ
研究実績の概要

本研究の目的は、物質循環の主たるプロセスである有機物分解を担っていると考えられているにもかかわらず、各分類群の食性が依然分からないために生態系機能がブラックボックスとして扱われたままである土壌動物に対して、放射性炭素同位体を用いた食物年齢の特定による利用炭素源の理解からその機能を明らかにしていこうというものである。本年度は、土壌中における主な微生物食者であるトビムシ目を主な対象に、放射性炭素同位体測定用のサンプルを可能な限り収集することを目標としていた。11月から3月にかけて、京都大学フィールド科学教育研究センターの上賀茂試験地において、5回土壌サンプリングを行った。その後、ツルグレン装置にてトビムシ群集を抽出し、高倍率の実体顕微鏡下で群集を種別にソーティングするという作業を繰り返し、放射性炭素同位体測定用のサンプルを可能な限り集めた。トビムシの多くの種が1個体5μgに満たないにもかかわらず、放射性炭素同位体測定1サンプルにつき乾重3mg以上が必要となるため、今後測定可能である土壌動物サンプル数は下記の通りになった:Tomocerus varius 2-3サンプル、Tomocerus ocreatus 1サンプル、Folsomia octculata 2-3サンプル、Tetracanthella sylvatica 4-6サンプル、Isotoma carpenteri 1-2サンプル、Onychiurus flavescens 1-2サンプル、ジムカデ幼体 1サンプル、オオムカデ幼体 2サンプル、ケダニ 1サンプル、トゲダニ 1サンプル、ササラダニ 1サンプル、コムカデ 1サンプル、ダンゴムシ 1サンプル、フサヤスデ 1サンプル、カニムシ 2サンプル、クモ 2サンプル、ヤスデ 1サンプル。加えて今年度は、放射性炭素同位体測定の前処理であるグラファイト化について、予備的な練習を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の目的は放射性炭素同位体測定用のサンプルをできるだけ集めることであった。予定通り、毎月サンプリングを行うことができ、可能なかぎりのサンプルが集まった。

今後の研究の推進方策

回収した各サンプルについて放射性炭素同位体比測定の前処理であるグラファイト化を進め、加速器質量分析法にて14C濃度を測定する。14C濃度測定は放射性物質を扱う特殊な分析であるため業者に委託する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 その他

すべて 国際共同研究 (1件) 学会発表 (1件)

  • [国際共同研究] アムステルダム自由大学(オランダ)

    • 国名
      オランダ
    • 外国機関名
      アムステルダム自由大学
  • [学会発表] 蓄積した土壌動物群集の謎に対する形質アプローチの有効性2019

    • 著者名/発表者名
      藤井佐織
    • 学会等名
      日本生態学会全国大会

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公開日: 2021-12-27  

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