前臨床試験として用いられてきた従来のADモデルマウスと実際のAD患者における分子病態の乖離などが原因でAD治療候補薬のほとんどが開発中止や第III相試験で有効性を示せていないのが現状であった。本研究はミクログリアにおける神経炎症やAβのクリアランスに着目しており候補因子についてはAD患者脳から抽出済みである。更に、問題となっているヒト-モデル動物間のギャップについては 次世代ADモデルを用いて限りなく臨床に近い実験を実施することが可能である。従って、本研究は、他に類のない独自性の高い課題であり、AD の根治療法薬開発に繋がる十分な実現性をもった研究である。
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