マウス脳室内へ high mobility group box-1 (HMGB1) を投与することにより、数週間にわたる機械的刺激に対する反応性の増大が観察された。以上の結果は、脳内における HMGB1 が上昇する病態において疼痛が惹起される可能性が示唆された。そこで、疼痛症状が観察されることに加え、脳内 HMGB1 が増加する可能性が推察されるパーキンソン病モデルマウスを確立し、脳内 HMGB1 の機能を抑制した結果、疼痛症状を有意に改善した。さらに、この疼痛抑制効果は、疼痛症状発症期ではなく、疼痛症状維持期において有効であった。
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