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2019 年度 研究成果報告書

細胞内におけるリポ蛋白質代謝過程に基づいたアミロイドーシス病態機序の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K21258
補助金の研究課題番号 18H06143 (2018)
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金 (2019)
補助金 (2018)
審査区分 0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
研究機関信州大学

研究代表者

宮原 大貴  信州大学, 先鋭領域融合研究群バイオメディカル研究所, 助教(特定雇用) (90823287)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2020-03-31
キーワードアミロイドーシス / アポリポ蛋白質A-II / マクロファージ細胞 / 高比重リポ蛋白質 / ライソゾーム
研究成果の概要

高比重リポ蛋白質(HDL)はアミロイド病原蛋白質を多数含む血液成分である。本研究は、培養細胞系を用いてHDLの代謝過程やアミロイドとの相互作用を検討することで、アミロイドーシス病態における蛋白質の病原性獲得の分子機序の解明を目指す研究課題である。マウスマクロファージ細胞にHDLを添加することで、細胞内に脂質の蓄積とともにアポリポ蛋白質群を含む凝集体が形成された。また、マクロファージはアミロイドを細胞内で分解する作用を示し、これはライソゾーム経路の阻害剤により抑制された。以上の成果から、アミロイドーシス病態においてマクロファージ細胞はアミロイド形成と除去の両方に関与することが示唆された。

自由記述の分野

実験病理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

アミロイドーシスは様々な病原蛋白質に起因する加齢性疾患であり、その病態機序の解明と治療戦略の開発は喫緊の課題である。本研究により、アポリポ蛋白質群や脂質などのアミロイドと共沈着する分子が多数含まれる高比重リポ蛋白質(HDL)は、アミロイドの分解を阻害する作用や、マクロファージ細胞内のアポリポ蛋白質群陽性の凝集体の形成を誘導することを明らかとした。これらの成果は、正常な蛋白質の代謝過程において、アミロイドに変性する区画が細胞内に存在する可能性を示唆する。また、生体にはマクロファージ細胞によってアミロイドを分解する機構が備わっていることが分かり、食細胞の機能維持による新たな治療戦略が示唆された。

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公開日: 2021-02-19  

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