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2019 年度 研究成果報告書

がん細胞の浸潤形態制御機構およびその意義の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K21262
補助金の研究課題番号 18H06148 (2018)
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金 (2019)
補助金 (2018)
審査区分 0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
研究機関北里大学

研究代表者

加藤 琢哉  北里大学, 医学部, 助教 (00551970)

研究期間 (年度) 2018-08-24 – 2020-03-31
キーワード癌細胞浸潤
研究成果の概要

腫瘍組織の形態学的特徴は病理医によるがんの診断において重要な意味を持つが、腫瘍形態の決定因子については未解明のままである。三次元浸潤実験の結果から、浸潤部位の形態が肥厚化するためにはECMの分解能と細胞間接着の両者が必要である一方、浸潤の深さには細胞間接着が大きな役割を果たすことが明らかになった。また、浸潤部位の肥厚化は癌細胞の増殖性に影響することも明らかとなった。細胞間接着依存的な浸潤部位の肥厚化には、癌細胞集団内でのアクトミオシン活性の局在が必要であった。また、in vitroで浸潤部を肥厚化できる細胞はin vivoで効率よく増殖し、かつ高頻度に転移することが明らかとなった。

自由記述の分野

腫瘍学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では癌組織で見られる様々な形態がどのように形成されるのかを追求した。癌組織の形態は病理診断を下す際に重要な情報となるものであるが、それらの形態が実際にどのような癌細胞の性質に繋がるのかは明らかではなかった。今回の研究成果から、隣接組織に浸潤した癌細胞が浸潤した先で効率よく増殖する(≒浸潤部位の形態を肥厚化させる)ためには細胞外基質の分解能と細胞間の接着が重要であることが明らかになり、さらにその性質が転移にも影響することが分かった。具体的なメカニズムとして細胞集団内におけるアクトミオシン活性の偏在が重要であることが判明したため、今後はこの機構を標的とした治療法の開発につながると期待できる。

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公開日: 2021-02-19  

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